『DISGRACED~恥辱』9/22昼
※芝居の内容が内容ですので、宗教観等ブログではタブーとなるようなお話になります。
※既に海外で公演されていた演目ですので、ネタバレもしていきます。
さて。あらすじ等は公式サイトその他を参考にしていただくと致しまして。
序盤、登場人物たちの距離感というかなんというか凄い違和感があって。
ハグをするにも握手をするにもぎこちない。
「このサラダ美味しい」と言うだけのシーンにからむ、尻の座りの悪さ。
なんてことはない、黒胡椒をひいてドレッシングをかけたくらいでは、ひとつの皿で食べることはとてもじゃないがうまくない関係性のサラダボウルだったからなんですね。
でもその中でも、やはり小日向さんとあと平埜さんは言葉や動きが生きてて好きだなあ……
あのね、他の方々はなんというか、ちゃんとその人種を演じようとしてたんですよね。
外国人感。もっと言うと、洋画の吹き替えみたいな感じ。
でもエミールとエイブにはそれらがほとんどなかった。所作に大袈裟な部分が見られなかった。
あるとしても、舞台芝居の範囲内で。
外国人ぽい大仰な身ぶり手振りがなかったですよね。
まあ他の方々も言うほどオーバーなわけではなかったんですけどね。黒人と白人とユダヤ人に見えなくてはならないから、ある程度は芝居も盛らないといけないのは解りますし。
見えるといえば、特にエミリーは白人女性に見えましたね。こういう白人女性、海外ドラマでよく見るわあw
さて。エミリーといえば、まあ、あの『衝撃の結末』ですよね。
公式Twitterアカウントが繰り返している、『衝撃の結末を目撃してください』という文言。
たしかに私たちはあの事件を目撃しましたが、衝撃だったか、と問われれば、そうでもないかな、という感じで。
だって、コーランの話のときにさ、「妻を殴れ」って解釈をアミールが口にした瞬間、ああ彼は妻を殴るんだな彼女は夫に殴られるんだなってだいたいわかっちゃうじゃないですか。
アイザックが「あのロンドンの夜」の話を出す前から、あれなんかこいつら怪しいぞってのは匂わせてましたし。
はじめにアイザックが一人でアトリエを訪れたときも、なんだかエミールの様子もおかしくて、あれなにか感付いてらっしゃいます? みたいな。
というかね、浮気がおおっぴらになって、エミールとエミリーが二人きりになったときね。
正直、今だ殴れ、と強く思ったんですよね。
殴るなら今だ、言って解らぬその妻を殴れエミール、と強く、強く思いました。
あくまでお芝居だからですよ。お芝居だからではありますが、コーランの教えに従ったエミールが感じたかもしれないプライドを、私もたしかに感じたように思います。
浮気に対するただの怒りの発散ではなく、ムスリムとしてのプライドが彼に妻を殴らせたのではないかなあと、思ったりしました。
さて安田さん演じるアイザックですが。結婚指輪してたの、アイザックだけでした?
私が座っていたのが二階席だったもんでよくは見えなかったんですけど、アイザックの左手の薬指がきらりと光りまして。
おま、妻と浮気相手とその夫も同席するホームパーティーで結婚指輪て!
いやいつもしてるのにわざわざ外すのも変だけどさ!
あの いけしゃあしゃあとしてるの憎たらしかったですねーwww
あと一ヶ所、アイザックとエミリーがキスしてたしてないのとこ。
客席はわりと早い段階で笑いが起きてはいたんですが、笑っていいところなのかまだ判断つきかねてたとこ。
安田さんが台詞まわしで「さぁお笑いください!」をわかりやすく示してくれたのが凄く有り難かったです。
「だからキスしてないってぇ!」
の言いかたがユダヤ人じゃなくて道民だったものwww
さっきまで重低音だったのにwww急に情けなく高い声になるんだものwww
そのあとが重たいシーンになりますからね、一発ここで笑わせとこうってところだったのかもしれません。
完全な余談ですが、パンフレットの最後のページさあ、この広告じゃなきゃ駄目でしたかねぇ!?www
いや好きだよ!?イスズの広告のコヒさんは好きだけど、よりにもよってこんな超重たい芝居のパンフレットに載せなくてもさ!!www